日本植物対話農法 設立の趣旨

 現在日本の食と農の現状は、様々なリスクにさらされ、危機の時代を迎えています。一見すると、人々の食は余るほど過剰に供給され、飽食の時代を謳歌している様に見えます。
 しかしその中身は、加工食品が氾濫し、農産物、特に野菜の栄養価は低下しています。
 食の過剰なる貧困の中で、世界トップの長寿国ではありながら、アレルギーの増加・生活習慣病の増加等、先進的な医療によってかろうじて支えられているといっても過言ではありません。
 一方、農業の生産現場は、価格と量の過当競争により、品質の重要な要素である栄養価や日持ちは低下していっています。一番の原因は窒素肥料の過剰投入により植物内の硝酸イオン濃度が高くなり、炭水化物(デンプンや糖)が減少してしまうからです。



 また、世界に目を向けると、グローバル化の波と気候変動や水資源の危機により穀物を中心とした食料の確保が不安定な時代に突入しています。人口増の2倍の割合で水消費が増大し、2025年には世界人口の2/3が水不足という状況になり、水が制約条件となり農業生産にブレーキがかかる可能性が高いのです。
 安全性に関してもグローバル化が進めば進むほどリスクは高まっていきます。
 すでに中国の農地の5分の1は深刻な重金属汚染にさらされています。
 その様な状況にあるにも拘らず、政府や多くの指導的立場の人達やマスメディアの多くも、グローバル化は必然だと信じ、TPPをはじめとするグローバリズムの政策を推し進めています。しかし、グローバル化が進めば進むほど、実質賃金は低下し内需拡大は望めなくなり、更なる安売り競争を招来し、高品質の農産物を購入する人々は減少し農産物の質の低下はますます進み、六次産業と称して加工食品はますます氾濫し、国民の創造性と健康が失われていくでしょう。
 本来ならば、内需を喚起するマクロ経済政策を実行し、成長する国民経済を取戻し、高品質の農産物を購入する人々を増やし、国民の創造性と健康を取り戻さなければならないはずです。

 したがって、この時代状況の中で、農業者と農業を支える人々は、国民の健康を考えた品質の優れた農産物を供給し、日本の食文化を守り育てていかなければなりません。そのための手段として、植物本来の生理生態・天然自然現象を研究し、高品質な作物栽培方法を確立するための「日本植物対話農法学会」を設立します。
 言葉を話せない植物の声を聴くために、植物体内の内容成分を分析することにより、健康状態がどうなのか判断し、より適切な対処方法を実践していきます。また、会として、各作物の成分基準を確立していきます。その為には、研究熱心な人の輪をつくり、交流し、各人が切磋琢磨し、人間性を高め合うことも必要です。まだまだ未解明なことが、自然現象には膨大にあるのです。多くの人々の知恵と協力が必要です。
 また、本会にはメインアドバイザーとして片山悦郎先生(土微研)を迎え、様々な質問に答えて頂きます。その他にも分析の専門家や、研究者の方々にもご協力いただき、より科学的な診断に基づいた植物対話農法を確立していきます。
 危機とは英語で「クライシス」であり、語源をたどると「将来を左右する分岐点」という意味だそうです。まさに今の世界、そして日本、国の基本である農業も分岐点にあります。共に、より良い道を切り拓いていくことにご賛同いただけることを心より願っております。

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